酔いどれスポーツ狂の日々雑感

サッカー、お酒を中心に思いつくままに綴ります。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

七つの会議 池井戸ワールドへ

先日、下記書籍を単行本にて読了しました。
小説は基本的に単行本を購入します。
文庫本に比べて高価ですが、表紙及び装丁が美しく、
本を所有する喜びを感じられるからです。









2013年にNHKが東山紀之主演でドラマ化した作品。
(私はドラマを観ていませんが・・・)



一部上場企業の子会社である中堅電機メーカー・東京建電が物語の舞台。
役職や職種の異なる社員たちが自社の起こした不祥事に巻き込まれていく群像劇。
多くの社内会議を描くことによってその内容や意外な全貌が明らかになっていく・・・
登場人物達がそれぞれの立場から不祥事に、直接的・間接的に関わることになります。
いわゆる『クライムノベル』といった内容。



池井戸作品を読むのは、これで6作目。
以前も触れましたが、金融物よりメーカー物の方が断然面白いと思います。
本作も氏の経済小説の特徴がよく出た良作といえましょう。



各章ごとに主人公(語り手)が異なり、短編集かと思わせますが、
最後には全てが線で繋がる長編小説です。
ヒガシがドラマで演じたように、第1章の原島万二が主人公かとだれもが感じるはず。
しかし本作の場合、明確な主人公が誰かはあまり大きな事ではないかもしれません。



それくらい、何人か登場人物の印象の好悪が、最初と最後では大きく変化します。
(経理の新田は、最初から最後まで器の小さい人間でしたが・・・)



第3章の『コトブキ退社』は、物語全体に一見関係なさそうですが、
実は一番内容の深い事実を表現しています。

・平凡な社員が頑張ること
・何かやり遂げた実績を残すこと
・前例のない未開拓の分野にチャレンジすること
・関係部署との調整
・頼れるブレーンの存在
・会社の利益に貢献するのか否か?(全てがこの尺度でよいのか、本当の利益とは?)



もう一つ印象に残ったのは、第6章『にせライオン』。
やり手営業部長の北川を指した言葉。
うまい表現です。
一見、実力者であり権力者、自分を大きく強く見せるのが得意な人っていますよね。
しかしメッキが剥がれると惨め。
真の実力・・・いや『胆力』まで備えた上司にはなかなか出会えないのが現実。




最終章のまとめは、やや尻切れトンボ気味。
事件解決後、あと20ページくらいは心地よい余韻を楽しみたかったです。



しかし小説全体としては、
勧善懲悪が既定路線とはいえ、ハラハラドキドキ最後まで楽しめた物語でした。
最後に八角を支える妻の存在がイイです。




『虚飾の繁栄か?真実の清貧か?』
最後の文章は世のサラリーマン永遠のテーマといえるでしょう。

スポンサーサイト

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://sportmania44.blog.fc2.com/tb.php/332-6f2a869c
該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。